「美容師って練習を沢山しないといけないって聞くし、なんか大変そう…」
「休みの日でも練習するとかホントに…?」
美容師=練習、というこのイメージはかなり前からあり、定着しているかもしれませんね。
一般的な仕事にはあまり『練習』という作業はないので、技術職ならではのことではないかと思います。
でも、『実際にどのくらい練習するのか』ということに関してはちょっと曖昧な部分も多く、分かりづらくないですか?
僕も美容専門学校時代には先生や先輩から色々なお店の話を聞いてみたりしましたが、「…なんだかよく分からん…」状態でした。
これはお店によって考え方が違うから仕方のないことなんだと今になれば分かるのですが、今現在学生の方にはおそらくピンとこないことだと思います。
この記事では、そんなこれから美容師を目指していこうと思っていたり、美容師という職種に興味があって将来的な選択肢に美容師を考えているあなたに、転職を何度もして色々なお店を見てきた美容師の僕が、リアルにどのくらい練習してきたか?を解説していきます。
美容師の1日の練習量はどのくらい?
美容師の1日の平均練習量はズバリ、2~3時間です。
内訳としては、大体朝練で1時間、夜練で1時間~2時間といったところですね。
例えば営業時間が朝9時半~夜8時までのお店であれば、
- 朝7時半お店に到着、練習準備
- 8時練習開始
- 9時練習終了、片付けて開店前準備
- 9時半~夜8時、営業時間
- 8時~8時半、掃除して練習準備
- 8時半~10時半、夜練
- 10時半~11時、後片付けして終了
お店が忙しい日だと夜練の始まる時間が遅かったりすることがあり、そういった時は夜練も1時間ほどになります。
終電の時間や防犯上の都合で夜11時以降はお店から出ないといけないことになっている美容室は多く、今まで僕が在籍していた美容室も全てそういう決まりになっていました。
美容師の休日は練習し放題の日
美容師にとって休日は休む日ではなく、沢山練習できる日です。
ちょっと時代にそぐわない気もしますが、技術職なので練習して技術を磨くのは当然ですし、美容師としてお客様からお金を頂くわけですから仕方のないことです。
美容師の休日のスケジュール
火曜日の定休日などを使ってお店を借り、アシスタントを集めて合同練習会をする美容室などもあったりします。
スケジューリングとしては、
- 朝8時~8時半頃にお店到着(一応休日なので参加時間は基本自由な店が多い)
- 9時前後~練習開始(内容は個々のレベルに合わせて各々違う)
- 12時~昼1時頃、各自昼食
- 昼食後~、再度練習開始
- 夜7時~8時頃、切りの良いところで練習終了
- その後、片付け、掃除を終わらせてから帰宅
合間に先輩が様子を見に来てくれてアドバイスをもらったり、場合によってはマンツーマンで練習を見てくれる事もあるので、出社日よりもかなり濃い内容の練習になることが多いです。
その分時間も長めになりやすく、休日が丸1日潰れます。
月6日の休みのうち、こんな休日が大体3日~4日ありますね。
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アシスタントがスタイリストになる為の練習内容
アシスタントがスタイリストになる為の項目を大きく分けると、
- シャンプー
- カラー
- ブロー
- パーマ
- カット
のような順番で技術を習得していくことになり、それぞれを更に細かく分けて練習していくことになります。(カラーであれば白髪染め、ファッションカラーなど)
こうした技術を全て習得した上で初めてカットの練習に入ることができ、カット技術にも当然沢山の切り方、スタイルがありますので、長い時間をかけて習得していかないといけません。
スタイリストになるまでには約3年~10年
「そんなに練習ばっかりいつまでやってればいいんだ!?」と思いますよね?少なくとも僕はずっと思ってました。
美容師にとって練習や勉強で技術を向上させる、ということにゴールはありません。『一生勉強』と言っても過言ではないですね。
それでも1つのゴールとして、『スタイリストになる』という目標地点があります。
このスタイリストになるまでに上記のスケジューリングをひたすらしていくことになるので、その期間が約3年~10年です。
年数の幅が広いのは個々のやる気やセンスによってかなりの差が出ることと、お店の方針によっても左右されるからですが、この期間が長ければ長くなるほど美容師を諦めて辞めてしまう子が多いですね。
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まとめ
練習工程や期間、内容や時間帯など、お店の方針やオーナーの意向によって美容室毎に色々と違いはあります。
なかには営業時間中にわざわざアシスタントの練習時間を設けて、朝練、夜練、休日の練習も一切無しというお店もあります。(かなり珍しいタイプですが)
就職する美容室を選ぶ時にはほとんどのお店がそういった練習事項なども掲載しているので、しっかり見てあなたに合ったお店を選んで頂けたらと思います。
ただ、どんな形態の美容室であっても美容師として働きたいのであれば、練習自体は必須です。
下手な技術をお客様に提供するのは、失礼ですからね。
しっかりと練習を重ね、お客様に喜ばれる技術を習得して頂ければと思います。
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